”子どものこころ”に取り組む伝統
当院では、開設当初より、子どものこころの医療に取り組んでいます。
- 創設者・中 脩三(なか しゅうぞう)は脳機能の研究をもとに、幼児期のメンタルヘルス(当時は「精神衛生」という言葉でした)の重要性を唱えていました。
- この考えに基づく研究・実践が、昭和36年から始まった「三歳児検診」開始につながっています。
- 昭和44年には、心身障がい児通園施設『えのきはいむ』を敷地内に開設(のちに堺市に移管)。
- 昭和51年には、子どもの通所する『三国丘デイケアセンター』を開設し、子どもの患者さんへの、個人・集団・母子セラピーを行っていました。
- 創設者以降、長尾圭造(第4代院長)、奥野正景(第5代・現理事長)、河口剛(第6代・現院長)が、児童精神科を専門とした医師です。
このような状態・特性の子どもさんが来院されています
- 集団になじめない。
- 登校をしぶる、不登校
- 落ち着きがない、集中できない
- 以前よりも元気がなく、落ち込んでいる
- 特定のもの、状況を怖がる、不安がる
- こだわりが強い
- 発達的な遅れ、かたよりがある......など。
外来担当医(R5年4月現在)
●月曜AM 楠部医師(月1回)
●火曜PM 河口院長 濱医師
●水曜PM 桑村医師 播摩医師
●木曜PM 平井医師
●金曜PM 角野医師
●土曜PM 河口院長
・すべて予約制となっております。初診の方は、まずお電話ください。
・外来診察表→コチラ
初めて受診される方(保護者の方)へ:お願い▼
長尾圭造(第4代院長)作成のものを改変しています。
- 身体の症状が主な場合、身体疾患の可能性があります。まず、小児科や内科を受診されてその可能性を除外してから、当院へご予約ください。
- できるだけ紹介状を持ってきてください。
- 他の病院でお薬をもらわれている場合は、持ってきてください。
- 子どもさんについて、気になっていること/今まで気になっていたことをメモ等にまとめてお持ちください。
- 子どもさんについての記録類(成長記録、連絡帳、通知表、絵や作文など何でも構いません)をお持ちください。
- 子どもさん本人と一緒に来院してください。保護者のみの来院は、どうしても不可能な事情がある場合のみにしてください。
- 子どもさんに「お前が悪いから/おかしいから/間違っているから、病院に連れていくんだ」という責めるようなことを決して言わないでください。
- 子どもさんには「あなたが○○しているのが/○○な状態なのが心配だから、一緒に相談に行こう」と伝えて、来てください。
何も言わずに、ともかく連れて行こう…というのは避けてください。
- 子どもさんの前では、気になることすべてを話していただかなくても構いません。
- 関係者一同でお越しいただくのは、受診2回目以降にしてください。
心理士によるサポート▼
三国丘病院では、児童・思春期を専門とする心理士を複数名配置。
主治医が必要と判断した子どもさんには、心理士による専門治療を受けていただくこともあります。
●プレイセラピー(遊戯療法):幼児〜学童期
専用のプレイルームで行います。遊具を用い、遊ぶことを通して、自由な内的表現を促します。子どもは、大人と同じようには、内面を言語で充分に表現しきれない発達段階にあります。遊ぶことそれ自体が治療的に働きます。
●箱庭療法
砂の入った箱にミニチュアを自由に配置し、あるいは砂そのものを使って、言語にならない/しにくい内的イメージやアイデア、葛藤やストーリーなどを表現する心理療法です。プレイセラピーの中で、並行して行われることが多い治療法です。
●思春期カウンセリング
思春期を迎えますと、言語性も成人並みに発達してきます。しかし、対人関係や社会生活の中で、思春期特有の悩みを抱えがちです。
●その他
その他、子どもさんの状態や症状に応じ、行動療法や認知療法、SST(社会技能訓練)など、特化した治療技法を適宜導入していきます。